突然ですが・・あなたの鼻はどちらに曲がっていますか?

鏡を見て確認してみてください。

みぎ、ひだり、まっすぐでゆがみのない方もいらっしゃるかもしれません。

では、普段食事の時に良く噛むのは左右どちらでしょうか?

食事の時にテレビを見る方は、普段おかけになっている椅子から左右どちらの方向にテレビがあるでしょうか?

 

鼻のゆがみは左右の筋力のバランスが崩れるので利き噛みのある方向に曲がるようになっています。

ある程度年齢が上がってくると、鼻の曲がっている向きに顎も歪んできます。

これは、利き噛み側で噛み続けた結果、そちらの噛み合わせが低くなってしまうことが原因です。

『恐ろしい!ではこれから一生逆サイドでしか噛みません!』というのはやめてくださいね!!!

片方ばかりで噛むとそちらの噛み合わせが低くなってしまうので鼻のゆがみと顎のゆがみがちぐはぐで逆にゆがみが目立ってしまうかもしれません。

テレビの位置に関しては、テレビの方向を向いて・意識して食事をすると自然とそちら側でよく噛むようになっているからです。

左を向いていれば左が噛みやすく、右を向いていれば右が噛みやすくなるのです。

それが毎日おこれば習慣となって利き噛みとなります。

以前保険医協会でお話させていただいたときに、小児科の先生が側弯(背骨が横に歪んしまうこと)になるからテレビの位置注意とは患者さんにお伝えしていたけどこれは知らなかった!早速うちでも皆さんにお話しさせていただきますとおっしゃられていました。

食事中のテレビは禁止していただくか、毎日でなくても毎週席替えして側弯・鼻や顎のお顔の歪みがおこらないようにしてくださいね。

すでに左右に曲がってしまっている大人の方は、これ以上悪くならないように左右バランスよく噛むよう意識していただくことをおすすめいたします。

離乳食の食べさせ方は歯並びに影響するのか

こんにちは!桜も徐々に咲いてまいりましたね。

今日は、先日友人より質問があった離乳食の食べさせ方についてお話させていただければと思います。

『私の友人が(ご自身の)メンテナンスで歯医者に行ったときに子供の離乳食が始まったという話になって、離乳食のスプーンを赤ちゃんの口の奥までもっていくと歯並びが悪くなるから気を付けてね、って先生に言われたらしいんだけど・・本当?』と連絡をもらいました。

おそらく、その先生は

お口の奥の方までスプーンを入れて食べさせる

丸飲みになってしまうので正しく咀嚼嚥下(噛んだり飲んだり)ができない可能性がある

歯並びに影響

ということがおっしゃりたかったのだと思います。

かみかみ期になっても丸飲みになっているようであれば、食べさせているスプーンの位置を少し前にずらして口の手前の方で食べさせるか、食べ物の大きさ等調理が月齢と適切か検討いただくほうが良いと思います。

食事中の飲み物に関しては、思春期を超えるくらいまで継続して避けていただく方が良いと思います。

これも丸飲みを助長させる可能性があります。

離乳食の時期ばかり気を付けていても、離乳食が完了して普通食になってから柔らかいものばかり、細かく刻んだものばかり、そして流し食べしていては意味がないです。

神経質になる必要はありませんが、最低限のポイント

①しっかり回数多く噛む②流し食べしない③お口を閉じて食べる(鼻で息をする)

大きくなるまで継続してくださいね。

マタニティー歯科の内容を試してみた

こんにちは!院長のいのうえです。

かなり久しぶりの更新となってしまいました。

妊娠・出産と一大イベントに際してご迷惑をおかけしました患者様や関係者の方々、

温かいお言葉やお祝いをくださりました皆様、

この場をお借りしてお詫びとお礼を申し上げます。

 

さて突然ですが、実は妊娠期間に試してみたかったことが。。

数年前にマイナス1歳からの予防歯科というのが少し全国的に話題になりました。

簡単に言うと、子供のむし歯予防の為に、お母さんが妊娠中からご自身の口腔内をきれいにしておきましょうというものです。

歯科医院でのクリーニング・ご家庭でのセルフケアに加えて、積極的にキシリトールを摂取することでミュータンス菌の数を減らしていきます。

キシリトールは一日目安は5~7グラム程度、キシリトール含有が50パーセント以上のガムを選択することが必須になります。

せっかく命を授かったチャンスですので試してみることにしました。

歯科に携わっている身で、しかも重要性も理解している身ですが

悪阻がひどくふらつきのある時にクリーニングのために歯科医院に通うのは難しいなと実感。

特に仕事している女性の場合、通勤の時間ですら大変なのにましてや歯科医院には足が向かないだろうな、と思いました。

キシリトールガムの味については、私は悪阻の間でも気持ち悪くなることなく摂取ができました。(個人差あると思います)

5-7gを毎日摂取しようとするとそれはそれで大変ではありました。

ガムだと大変だったので、タブレットで摂取しました。

キシリトールは、私の場合はクリアできましたが、一番大切なセルフケアがネックに・・

歯磨き粉の匂いもテクスチャーもダメ、フロス(アンワックスでフレーバーないタイプ)もかなりつらい状況。

うーん、思っている以上にマタニティー歯科で推奨されている方法を実践するのは難しいかもしれません。私は6カ月の時に悪阻がなくなったのですが、もっと長い間悪阻がある方だったら尚更困難かもしれませんね。

キシリトールは半年以上摂取を続ければその後摂取をストップしてもしばらくは効果が持続するという結果がデータとして出ています。

妊娠してわかったことは、妊娠を意識するより前からお口の健康を保っていると心配いらないということ。

つわりで歯磨きもままならない時、

キシリトール摂取すらつらいつわりがあったら、

食べ悪阻で食べ続けなければ辛くなってしまったら、(皆さんご存知とは思いますが食べない時間が歯を再石灰化させてくれダメージを補修します。つまりダラダラ食べは歯にとっては最悪の状態です)

その時になってからでは対処が難しいこともあります。

備えあれば憂いなし、ですね。

おやつは菓子パン

いのうえこどもファミリー歯科では希望者に食生活コンサルティングを行っております。

その中で、おやつやジュース類の摂取状況についてもお伺いするのですが、

最近耳にするおやつで一番多いのが菓子パンです。

パンには、食パンのような甘みをあまり感じないようなパンですら砂糖が割とたっぷり含まれています。

スナックパンや菓子パンにはそれ以上の砂糖が含まれています。

チョコレートやキャラメルよりはマシ、とは言えど菓子パンは水分を含んで歯の表面にくっつきやすい性質を持っています。

簡単なおやつなので多用したくなりますが、注意が必要です。

パンを食べ終わった後は、お茶や牛乳などで歯にくっついたパンをしっかり流すことも必要です。

思いがけずカロリーが高いこともございますので、裏面の表示はしっかり見て選んでくださいね。

砂糖中毒の恐怖

みなさんは砂糖中毒という言葉を聞いたことがありますか?

普段、何気なく食べたり飲んだりしている食品にも砂糖は含まれています。甘いお菓子でなくてもです。

現代人は一日に約ティースプーン40杯分の砂糖(160g)を摂取しているというのが現実です。

よく、砂糖中毒についてお話するときに『それって海外の話でしょ?』と日本だからそんなことはないと思っていらっしゃる方が多いのに驚きます。

『あまくない砂糖の話』という映画より、例としてご紹介いたします。

ヘルシーだと思っている、スムージーや100%の野菜ジュース・フルーツジュースにもたくさんの砂糖(果糖類)が含まれています。濃縮還元の100%ジュースにはさらに加糖されていることがほとんどです。(加糖しても原材料名として記載する必要は必ずしもないようです)

ストレートのリンゴジュースをコップ一杯作るのに約4個分のりんごが必要です。りんご一つにはティースプーン4杯分の砂糖が含まれています。つまりりんごだけでもティースプーン16杯分(64g)。濃縮還元のものであれば、さらに加糖されてこれ以上の砂糖が含まれることになります。

3杯飲むだけであっという間にティースプーン40杯分の摂取が可能なのです。

体に良いイメージのある食品、、、脂肪分ゼロ・乳酸飲料・ビタミン飲料などにもたくさんの砂糖が含まれています。

日本のおかずは甘辛く煮たり炊いたものが多くあります。普段の何気ない食事からも砂糖はたくさん摂取しているのです。

砂糖を大量に摂取することで、将来の糖尿病のリスクも上がります。

以前、若年性糖尿病についての勉強会の記事を書かせていただきましたが、若年性糖尿病になる人=知らず知らずとも砂糖をたくさん摂取する食生活 をしているのです。しかも、統計をとってみると、そういった人たちは学歴や所得が低いということもわかりました。

糖をたくさん摂る食生活の親に育てられればこどもももちろん糖をたくさん摂る食生活を送ります。虫歯も多いです。

砂糖中毒による影響として情緒の不安定や体の倦怠感・集中力の欠如や学力が伸びないということを伝える文章もネット上にはたくさんあります(統計をとっているのかは不明ですので、エビデンスがあるかどうかは不明です・・)

糖について、真剣に考えてみましょう。

 

『あまくない砂糖の話』より引用

オフィシャルサイト  http://amakunai-sugar.com/

歯を失わないこと

歯科医師の井ノ上です。

先日NHKで、『インプラント手術を受けた人の40%は3年以内に顎骨に炎症を起こしている』というニュースが報じられました。

学会で発表されている数字はそんなに多くないぞ、と思いながらニュースを見ていたのですが(もちろん、実体験としてももっと低い数字として感じています)、よくよく聞いてみると、トラブルをきたした人はメンテナンスを全く受けていなかったとのこと。

私たち歯科医師は歯科医院にメンテナンスにきていただける方しか予後を診ていけないので、ニュースの数字に違和感を覚えたわけです。

平均30~40万もかけて治したのに、3年でダメになってしまってはもったいないことです。

このニュースを耳にして、やはりメンテナンスって重要だなぁと、改めて実感しました。

当院が掲げている目標、

歯医者嫌い撲滅!小さいころから予防して、永久歯虫歯ゼロ!!

インプラントも、未だに一生ものと思われている患者様が結構いらっしゃるように思いますが、残念ながら一生もつのはしっかりケアを続けているご自身の歯だけなのです。

歯は財産です!自分の歯は大切にしましょうね。

足の裏から

食育の観点からも、医学の観点からも、発育・知能や運動能力の観点からも、

80年代・90年代・2000年代と、年代ごとに子供の比較をしていくことが多々あります。

増えていることといえば、朝食の欠食率・浮指や偏平足・永久歯の先天欠如、肥満・アレルギー・・・

朝食の欠食によって、学力や意欲の低下・将来糖尿病になるリスクが上がると関連づけられています。

若年性Ⅱ型糖尿病については以前お話しさせていただきましたが、朝食の欠食率が世の中の平均と比べてもダントツに低いです。

減っていることは、歯科でいえば虫歯ですね!虫歯は貧困と結び付けられて報道されることも多く、比較的金銭面でゆとりのある方は定期的なメインテナンスを受けたり予防行動をするゆとりがあるので虫歯は少ないということのようです。

アレルギーの原因は様々ですが、清潔にしすぎるあまり、使われずに余った免疫が食物中のタンパク質に反応して食物アレルギーを発症してしまうことも言われています。

アトピーも同様に、アレルギー症状の一環と考えられていることもあり、腸内の状態と皮膚の状態は似た症状であることが多いです。腸内フローラとメディアで言われていますが、腸内の環境が肌にも影響があるのですね。

アレルギーで、鼻炎を併発している場合、口呼吸になってしまいます。口呼吸はとても不健康です。

というのも、アスリート(運動しているときには必ず口呼吸になります)には喘息になる確率が3割も高いという結論が出ています。

また、口呼吸することで、口の中が乾燥してしまうので唾液による再石灰化がおこりにくくなります。唇のサポートがなくなるので出っ歯になっていく傾向もあります。

さて、話は戻りますが、最近お子さんの偏平足とロコモティブシンドローム予備軍が増えているようです。

運動不足による筋肉量の不足で、足の筋肉が鍛えられずに膝が痛い、そして姿勢が悪くなる、姿勢が悪くなれば結果歯並びも悪くなっていきますので、美しい骨格形成ができなくなります。

NHKのクローズアップ現代でも以前に取り上げられた内容ですが、島根や宮崎といった土地も広く比較的緑ゆたかなところに住むお子さんの10人に1日が将来ロコモティブシンドロームになる可能性が高いことが判明いたしました。

友人の柔道整復師によれば、最近では腰痛で受診するお子さんがここ数年で増えてきたとのこと。

歯並びよく育てるためにも、足腰を鍛える運動と朝食は欠かさずとりたいものですね!

 

参照:NHK クローズアップ現代より

2014年4月23日(水)子どもの体に異変あり ~広がる“ロコモティブシンドローム”予備軍~

サプリメント

みなさんはサプリメントを摂っていますか?

野菜は品種改良され、苦みや青臭さを感じなくなり食べやすくなった一方で栄養価はどんどん下がっています。以前よりもたくさん食べなければ一日に必要なビタミン・ミネラル類が摂取できなくなっています。

昨今の水煮食品の増加・リン酸塩の摂取からも、ミネラル不足は深刻です。

サプリメントをうまく活用していかなければならない時代になってきました。

さて、このサプリメント、ものによって全然値段が違いますよね。

何を由来に作っているのか、体に吸収しやすい還元型になっているか、などなどによって値段は違ってきます。

自然のものから抽出して作っていて、体に吸収しやすい還元型になっているものだとそれなりにお値段はします。(値段が高くても合成されたものや酸化型のものも販売されているので一概に値段と相関するとは言い切れないのですけれどね)

包装容器には配合されているビタミン類の重さが記載されているのですが、ある製薬メーカーのサプリメントは合計しても一粒の重さにならないものもあります。(一致しない分は何が配合されているかメーカーから回答いただけていません)

そして、注意しなければならないのが、ビタミン類以外に添加物が多く含まれているものが多いという事。

メーカーが国内工場で作りました、というのもよくよく確認してみると、中国をはじめ海外からの輸入された材料を元に国内で混ぜて製造しているだけ、といったケースもあります。

国内で販売されているサプリメントに含まれるビタミンCの95%は中国製です。

疑心暗鬼になってしまいそうですが、CM広告や大手だから、といった理由ではなくきちんと安心安全なものを選んでくださいね。

おかし食べてないのになんで虫歯に??

こんにちは 歯科医師の井ノ上です。

よくお母さんからこのような質問を受けることがあります。

「おかしやジュースみたいな甘いものは全然食べさせていないのに、どうして虫歯になるのですか?」

さて何が理由でしょうか?

お母さんに「寝る前に母乳与えていませんか?卒乳できていますか?」と尋ねると、

「そういわれれば…」みなさん心当たりがおありのようです。

小さいお子様の虫歯の原因として、母乳(特に寝る前や夜間の母乳)がかなり多いように感じます。

虫歯ができないように気を付けているお母さんにとっては悲しい現実ですね。

授乳はやめたいけど、子供が母乳を欲しがってダダをこねる・眠ってくれない…みなさん同じ悩みです。

いつかは卒乳しますので、あせらずお子さんと向き合ってあげてください。ただし卒乳は遅くとも3歳までにしてくださいね!

母乳を欲しがって泣くのと、母乳が原因で乳歯を虫歯にしてしまうのと、天秤にかけて、しっかり考えて、最善と思うようにお子さんと接してあげてください。

大事なのは今から歯医者嫌いにならないように気を付けながらしっかり予防の習慣を身につけることです。

乳歯に虫歯はできてしまっても、間に合います!大切なのは永久歯に虫歯をつくらせないことです

虫歯予防のためには、なるべく早くから、できれば3歳以下からの歯科受診をオススメいたします。

ミネラル補給のミネラルって?

あるスポーツドリンクのCMにて。

『体に必要なミネラルチャージ!』

そしてその画面の右下にちいさな文字で、※ミネラルとはナトリウムのことです

そうです!スポーツドリンクに入っている体に必要なミネラルとはナトリウムだけなのです。あまーい砂糖や甘味料たっぷりの中に入っているナトリウム量は、麦茶に天日塩をひとつまみ入れるのと、同じことです。

ミネラルというとカルシウム・カリウム・ナトリウムや亜鉛などなど体にとって必要なものから、水銀やカドミウム・鉛など人体に悪影響のものまで鉱物はすべてミネラルという言葉で表現できます。

ミネラル、ときくと何か体に良さそう・・・とイメージしてしまいますよね。

来院いただくお子さんのお口の中を見ると、スポーツドリンクをはじめジュース類を定期的に飲んでいるのはすぐにわかります。

『お母さん、運動するときにスポーツドリンク飲ませていませんか?』

熱中症対策でお子さんにスポーツドリンクを飲ませていますという方、たくさん来院されます。

本来のスポーツドリンクの使い方としては、3倍に薄めて飲むのが正しい使い方だそうです(スポーツ医学より)

スポーツしているとき、特に激しく走り回るものや水泳などでは口呼吸をしています。

口で呼吸をすることで口腔内は乾燥し、唾液による再石灰化が期待できません。そこへ甘いジュースがやってくると再石灰化できず歯は溶ける一方です。

また、糖質補給も必要な場合もあるかもしれませんが、糖分を摂ることで血糖値の急激な上昇を招き、ゆくゆくは糖尿病のリスクとなる可能性があります。

スポーツドリンクは3倍に希釈して飲むようにするか、ミネラルの多いといわれるルイボスティーなどに天日塩を一つまみ入れて飲ませるようにしてあげてくださいね。

※ここで天日塩と記載したのは食卓塩をはじめとする食塩はナトリウムの割合が99%と高く、他のマグネシウムやカリウムなどのミネラルが含まれていないので生活習慣病リスク回避のためにも天日塩をおすすめする理由からです。